保育士は日常業務として色々なものを制作しなければなりませんが、中には制作が苦手で保育士をやめたいとまで悩んでしまう人も少なくありません。そこで、このページでは制作が苦手な保育士の声や、どのようにして解決していけば良いのかについて、総合的に解説しています。
保育園の各所や教室内に飾られている展示物であったり掲示物であったりは、季節ごとに色々な工夫がされていて、子どもだけでなく大人も見ているだけで楽しめるものですが、一方でそれを制作している保育士にとっては決して楽な業務ではありません。
季節やイベントを考えて内容を決めたり、アイデアやテーマに沿って実際に作品を制作したりと、頭や体を使って作業に取り組む必要があります。また、細かい作業が苦手な人や、手先が不器用な人では、単に作業が難しくなるだけでなく、作業時間が長くなって労働負担が大きくなってしまうことも問題です。
そのため、制作が苦手ということは、保育士にとって日常的に大きな問題となってくる可能性があり、早めに対策を考えていくべきといえるでしょう。
子どもの生活の中心となる教室やお遊戯室では、毎月、季節に合わせて色々な装飾で壁や各所が飾られています。また、中にはその月に誕生日を迎える子どもがいれば、そのための特別な飾りを制作していることもあるでしょう。部屋の飾りは子どもを楽しませるだけでなく、保護者や見学者からのイメージアップを考える上でも重要なポイントです。
クリスマスや七夕、ハロウィンなど、イベントごとの飾りを行うことも大切です。また、入園時期や卒園時期になれば特別な飾りを制作して華やかにお祝いするといったことも必要になります。
子どもに何かを作らせようとする場合、まず保育士が見本となるものを制作しなければなりません。この時、特別に美しい芸術作品は必要でないものの、あまりにも下手なものを作ってしまえば子どもたちが混乱してしまうので、分かりやすく子どもたちへイメージを伝えられる制作物を完成させられるように意識しましょう。
がんばった子どもへ手作りのメダルを贈ったり、お誕生日を迎えた子どもへ特別なプレゼントを渡したりと、保育士の制作するものの中には子どもへ渡すものも含まれています。
さらに、子どもへ贈るものは、子どもを喜ばせたり楽しませたりするだけでなく、家に持ち帰られて保護者の目にも触れることになります。保護者の中には、保育園から持ち帰ってくるものを見て、保育士がどれだけ真面目に子どもへ接してくれているのか判断する人もいるでしょう、そのため、時には保育士にとって制作業務が本来の目的を超えて、大きなプレッシャーになってしまうリスクも考えなければなりません。
保育園の紹介をしたり、日々の生活の案内をしたりするために、保護者や見学者へ園内の生活をイメージしやすいよう制作物を提示することもあります。
子どもを楽しませるためのものでなく、あくまでも大人へイメージを伝えるための制作物なので、それ相応のクオリティや分かりやすさを求められても不思議ではありません。
制作する目的物の中には、折り紙や小物を使って作るものだけでなく、紙へ描く絵やイラストなども含まれます。何かを組み立てることは得意でも、絵心はあまりないという保育士も少なくないため、どうしても絵が苦手な人は何かしらの工夫を考えることが必要です。
子どもが大好きで幼稚園の先生になりたいと考えていますが、絵を描いたり何かを制作したりといったことが、幼い頃からとても苦手です。保育士という職業になりたいと考えていますが、保育士にとって重要な仕事に関して苦手なため、私はどうすれば良いのでしょうか。
参照元:Yahoo!知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1276263887)
私は絵を描いたりピアノを弾いたりといったことが苦手ですが、幼稚園で先生をしていました。保育室内ではピアノを弾く代わりにCDを使って歌を歌ったり、絵本や紙芝居の読み聞かせをしたり、ヒーローごっこで悪役を演じていたこともあります。また、昼間は運動場で体を動かしました。当時の園長から私にしかできない保育を考えるよう言われ、周りの先生方もサポートしてくれて、役割分担を通して色々なことを覚えました。
参照元:Yahoo!知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1276263887)
私も制作は全般的に苦手です。でも、絵本やイラスト集を参考にして絵を描いたり、制作はあらかじめ用意されている型紙をコピーして作業したりしているうちに、少しずつですが自分だけでも制作を行えるようになりました。
参照元:Yahoo!知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1276263887)
制作は保育士にとって重要な業務ですが、苦手な人も多く、だからこそ現代では様々な保育雑誌や書籍などで制作のアイデアであったり、方法であったりが紹介されています。また、保育雑誌の中には型紙が付録として用意されていることもあり、それを活用して制作物のベースとすることも可能です。
その他、ネット上には保育士の制作をサポートしてくれるサイトや動画も多くあり、積極的に色々な情報を探していくことが大切です。
スマホアプリの中には、全国の保育士が制作のアイデアを投稿したり、簡単な制作の手順を紹介してくれたりと、保育士の情報ツールとして利用できるアプリもあります。アイデアには最新キャラクターをモチーフにしたものや、身近なもので簡単に作れるものもあり、自分でも作れそうなものを探してみましょう。
細かいパーツに切り分けたり、綺麗にノリで接着したりといった作業が増えるほど、制作の難易度も高くなります。そのため、複雑な作業が不要で、簡単な手順で完成を目指せる制作物を検討することもポイントです。
また、複雑な作品よりも、むしろ分かりやすくシンプルな作品の方が子どもに人気となることもあり、苦手意識を持たずに色々とチャレンジしていきましょう。
大人だけで制作したものに対しては、周りの目も厳しくなりがちですが、子どもが一緒になってがんばって制作したものに対しては、完成度に対する評価も甘くなります。そこで、子どもに制作を手伝ってもらいながら一緒に作品を完成させることも重要な方法です。
例えば子どもの手形や足形をデザインに取り入れた制作物であれば、いっそ大きな紙に子どもがペタペタと手や足で色を付けるだけでも作品として完成させられます。手先の不器用さはアイデア次第で解決できると理解しておくことがポイントです。
制作が苦手な人であっても、毎回同じものを作っていれば、少しずつ慣れていくことができます。特に季節やイベントごとの壁面飾りなどであれば、ある程度は決まったものを作れば良いので、自分なりのパターンを用意しておくといったことも対策の1つです。
制作が苦手な人の中には、技術がないのに凝ったものを作ろうとする人もいます。しかし、複雑になればなるほど下手さが際だってしまうため、基本的には色味がはっきりしている原色の折り紙などを使って、大きく分かりやすいモチーフを選ぶことが大切です。
どうしても制作が苦手であれば、周囲の先生と相談して、自分にできる子どもへの接し方を考えることも重要です。
保育士はチームで働くため、個々の得意分野を活かした役割分担を行うことも、日常的なストレスを減らす方法といえるでしょう。
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引用元HP:株式会社メディフェア公式HP(http://medifare.jp/)
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