保育士として働く方には、「子どもが好きだから保育士を目指した」という方が多いかと思います。しかし、子ども達の命を預かっているにも関わらず、人手不足で十分な保育ができないと、理想と現実のギャップを感じて「辞めたい」と感じる方も多いのでは。ほいくらぶは、「クラス全体を見れていない」と感じている保育士の方がどれほどいるか、保育士100名に対して独自調査を行いました。(※独自アンケート期間2019/4/15~2019/4/30)
少数の保育士で大勢の子ども達を担当し、「クラス全体を見れない」と悩み、保育士をやめたいと考える方は全体の15.1%でした。
子ども達一人ひとりのケアができない、負担が大きい…と感じるほど、大勢の子どもをひとりで見なければいけない人手不足の現状が、少なからず保育士のストレスとなっているようです。子どもが好きだからこそ、しっかり向き合える環境を多くの保育士が求めているのではないでしょうか。
人手不足の環境では、トラブルや事故が発生することも少なくありません。具体的にどのようなトラブルを体験したのか、独自調査を実施。様々なエピソードを聞くことができました。
噛みつきやひっかき、誤飲など、目が行き届かないが故に、子どもがケガをしてしまう。子ども同士の揉め事やトラブルについても、把握しきれていない。
ひとりひとりに気を配ることができないので、トイレに付き添うことができずにパンツが汚れてしまったり、箸やスプーンの持ち方といった細かいことまで対応できない。
配慮を必要とする子に手を取られてしまったり、逆にそういった子が積み木を窓に投げて窓が割れ、その破片で女の子の顔に傷がついてしまったこともありました。
抱っこしてほしいと言われてもできなかったり、遊び相手をしてあげられない。子どもが逃げ出してしまうこともある…苦笑
みんなで何かをしていても、ケンカが起きたりすると対応するために他の子を待たせる必要がある。
いかがでしょうか?共感できるエピソードもあるかと思います。子どもは思いもよらない行動を起こすのが当たり前。行動を予想するほうが難しいでしょう。特に保育園は年齢の違う子どもたちが一緒に過ごしており、狭い空間での生活や親と離されたストレスなどで噛みつきなどをしてしまう子どもも少なくありません。
ひとりの保育士が多くの子どもを見なくてはいけない場合、手のかかる子どもがいれば他の子どもたちは放置されることになります。子どもにとっても保育士にとっても、人手不足はストレスにつながっているかもしれません。
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保育園での保育士の人数は、「自動福祉施設最低基準」によって決められています。
上記の基準が最低基準となります。各市区町村によっては、他にも厳しい基準を定めている場合が。たとえば、世田谷区では「1~2歳児の場合、子ども5人につき保育士1人」と決められています。
ご紹介した基準は、「認可保育園」に対するものとなります。認可保育園の場合、シフト制で仕事を回すために人数が必要なので、規定の1.5倍~2倍程度の保育士を雇っています。
認可保育園の「最低基準」は妥当なのでしょうか?今回の独自アンケートでは、人が足りないという意見が多く寄せられました。全体を見て、子ども達一人ひとりと向き合った保育をするためには、十分な配置基準とは言い難いかもしれません。
認可外保育施設の人員配置に関しては、実は認可保育施設よりも手厚く、保育資格を有していない保育補助を雇うことが可能です。他の保育施設への転職を考えるなら、認可外保育施設にも目を向けてみると良いでしょう。
保育園に関して、認可・認可外どちらがより優れているということはありません。それぞれの施設にそれぞれの良さがあります。認可外保育施設に至っては、「認可外」という言葉から誤解されがちですが、認可保育園以上に多くの保育士を雇い、余裕のある保育を行っているところもあります。
企業主導型保育所・認可外の事業内保育所を運営するメディフェアは、19名以下の小規模保育を実践しています。メディフェアの企業理念は「人のぬくもりが感じられて、個性に寄り添いながら両親のフォローをする」というもの。少数の子ども達に対して、保育士がしっかりと向き合える環境を整えることに努めています。
大規模な保育園の場合、保育士の数が多かったとしても、たくさんの子どもをまとめるために右向け右の保育になりがちです。個性を伸ばし、「この子を見てあげたい」という想いを叶えるのであれば、小規模保育を選ぶこともおすすめします。
ほいくらぶは、メディフェアの小規模保育所で働く保育士さんに取材を行いました。小規模保育だとどのようなメリットがあるのか、ぜひ注目してください。
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引用元HP:株式会社メディフェア公式HP(http://medifare.jp/)
メディフェアは、長く働きづらいと思われている保育士の過酷な就業環境を改善するべく、さまざまな面を見直すことで待遇を良くし、保育士の皆さんが楽しく働くことのできる環境を目指しています。