保育士として働くことが難しくなっても、その資格や経験を活かして次の仕事を見つけることができます。子どもに関わることが好きであれば、保育士経験を役立て、形を変え、自分に合った働き方で関わっていくことが可能です。保育士の資格や経験を活かせる仕事を見てみましょう。
【要資格】
保育園と幼稚園の融合
保育園と幼稚園を合わせた保育施設。対象年齢は0〜6歳です。いくつかのタイプがあり、保育園の機能と幼稚園の機能を併せもつ「幼保連携型」と、既存の幼稚園が保育園的な機能をプラスした「幼稚園型」に大別されます。「幼稚園型認定こども園」「地方裁量型認定こども園」などの場合は、幼稚園教諭免許も必要となりますが、保育士資格があれば取得しやすいでしょう。
【要資格】病気などで保育園に行けない子を預かる
病児保育とは、発熱などで保育園に登園できない子どもを、多忙な保護者の代わりに一時的に預かる保育サービスです。病院や保育園などに併設されることが多い「施設型」と、自宅に訪問する「訪問型」があります。
病気の子どもを預かるため、看護の要素も強い保育です。もちろん看護師や医師も施設内で勤務していますが、子どもの観察や判断力が必要となる仕事です。
【要資格】
自分の家で子どもを預かる
自治体の認定のもと許可された小規模の保育形態で、保育士の自宅で子どもを預かる仕事です。3歳未満児は保育ママ1人に3人まで預かることができます。自治体によっては保育士・看護師・教員などの資格や保育経験が求められます。
また、自宅に安全に預かれる保育スペースや、十分な保育ができる道具などの準備が必要になります。
【要資格】保護者と暮らせない子どもたちの保育
児童養護施設、乳児院、障害児施設など、児童福祉施設での保育士の仕事です。さまざまな理由があり保護者と一緒に生活できない子どもたちが入所しています。主に子どもたちの生活や自立支援を行い、心のケアも重要な役割です。
施設は24時間体制のところもあり、働き方は施設によって違います。
【要資格】企業職員の
子どもを預かる
企業が事業所内に設置した「企業内保育所」で、職員の子どもを預かる保育士です。すぐ側で保護者が働いているため、急な体調不良でも連絡が取りやすく、トラブルも少なめ。企業がお休みのときは保育所もお休みになります。
パートの保育補助であれば無資格でも働ける場合がありますが、正規職員の場合は保育士資格が必要です。
依頼を受けて家庭に訪問
多くは派遣やパートとして働くことが多く、自分で開業もできるベビーシッター。子どもを見られない時間帯などに、保護者から依頼を受けて家庭を訪問し、主に依頼者の自宅で子どもを預かります。預かるのは基本的に1〜2人。希望に合わせて柔軟なサービスもしています。
ひとり一人の個性に合わせた保育ができ、集団保育とは違う関わり方が可能です。
小学校低学年の
子どもたちと関わる
「保育指導員」「放課後児童指導員」として、主に小学1〜3年生くらいの児童を預かります。時間帯は通常で放課後から19時頃まで、夏休みなど長期休暇中は8時から18時までが一般的。
年齢的には、保育園児より大きな子どもと関わることになり、宿題など勉強を見る仕事も加わります。
マンツーマンを
基本とした保育
地域型保育事業のうちのひとつで、子どもの自宅を訪問し、基本的にマンツーマンで保育を行います。対象となるのは、3歳未満で集団保育が難しい、家庭環境で夜間の保育が必要など、自治体に認められて乳幼児です。保育士の資格はいりませんが、「保育士と同等以上の知識や経験があると市町村長が認める者」が認可基準となっています。
障害のある子どもたちを
預かる
対象は、小学生から高校生までの障害がある子ども。学校終了後や長期休暇中に、施設内で子どもたちを預かります。学校や家への送迎や、療育の業務も含まれていますが、保育士の資格は必要ありません。
プログラムは主に生活力向上が目的ですが、施設によって勉強や就労へ向けたプログラムもあります。
英語で子どもたちの
保育を行う
幼少期からネイティブの英語に触れることができる認可外保育施設です。カリキュラムのほとんどを英語で行い、就学前の幼児たちに自然に英語を身につける保育を行います。英語が得意であれば、ぴったりの仕事です。プリスクールで保育士として働く場合は保育士資格が必要となりますが、英語講師として働く場合は必要ありません。
施設によって子どもの受け入れ年齢や預かる時間などが異なります。
仕事をしていなくても
子どもを預けられる
託児所は保護者が仕事をしていなくても子どもを預けられる施設で、独立型、企業内、病院内、イベント会場内など様々な形態があります。24時間対応の託児所もあり、働き方も様々です。保育士の資格は必須ではありませんが、資格があれば転職では有利です。
子どもを預かることが主な仕事であり、イベントはありません。
保育士資格があれば
資格取得に有利
介護士は日常生活をサポートする仕事です。保育士は対象が子どもですが、介護士は対象が高齢者や障害者であるだけで根本では似ていると言えます。
資格がなくても介護士と働くことが可能ですが、保育士の資格があれば介護福祉士の資格取得にあたって一部の試験科目が免除される優遇措置が受けられます。介護福祉士の資格があれば業務の幅も広がります。
保育士資格があれば保育士から放課後デイサービスへ転職は可能ですが、幅広い年齢、状況の違う障害のある子どもを相手にするため、幅広い知識が求められます。放課後デイサービスで5年以上働くと、児童発達支援管理責任者の資格取得のための研修が受けられます。
保育士から居宅訪問型保育への転職に必要な知識や資格は?居宅訪問型保育の特徴も詳しく解説
保育士から企業保育施設への転職は、保育士の資格があれば正規雇用を目指す際に有利になります。企業内保育士施設で働く際は企業の一員となるため、従業員と同じ待遇や福利厚生が受けられる一方で企業の業績によって保育施設が閉鎖されるリスクもあります。
保育士から児童福祉施設(施設保育士)になるために新たな資格取得は不要で、保育士資格があれば児童福祉施設(施設保育士)として働けます。子どもの生活に24時間関わるため責任が大きくやりがいのある仕事です。
引用元HP:株式会社メディフェア公式HP(http://medifare.jp/)
メディフェアは、長く働きづらいと思われている保育士の過酷な就業環境を改善するべく、さまざまな面を見直すことで待遇を良くし、保育士の皆さんが楽しく働くことのできる環境を目指しています。