保育士になって1ヶ月…もう辞めたい

子どもが好きで、憧れの職業だった保育士。しかし、就職して1ヶ月たった今、辞めてしまいたいという気持ちが沸き上がることはありませんか?そして、自分を不甲斐ない奴だと責めてしまってはいませんか?

憧れだった職業を辞めたいと考える理由に、職場環境の悩みが大きく関わってくることがあります。自分自身が辞めたいと考える原因を見つける手助けになれば幸いです。

保育士を1ヶ月で辞めたいと思うのは甘え?

前提として、就職1ヶ月で保育士を辞めたいと思うのは甘えなのかを検証していきます。また他にはどんなケースがあるのか、についてお伝えしていきます。

決して甘えではない

責任感が強い方あるほど、早期に退職をしたいと思った時に自分が情けないと感じてしまうものです。自分が社会人として甘えている、忍耐力がないと感じてしまう場合が多いようです。周りから猛反対を受けている、というパターンもあるでしょう。

ですが、辞めたいと考える理由は、必ずしも自身の甘えからくるものだけではありません。誰であれ、これまでに経験のない責任感に耐えられなくなることも。経験のない状況に、戸惑ってしまうのは人間誰しもあることです。保育士は子どもの命や安全を預かる立場なので、当然、はじめから余裕がある人はいません。責任重大でつらい、と考えるとは自然なことなのです。

今は、先が見えなくても徐々に余裕が出てくるはずです。職場環境に問題がなければ、先輩にアドバイスをもらいつつ、もう少し続けてみるのも選択肢のひとつです。決して、1ヶ月で辞めたいと思うのは、甘えではないのですから。

明らかに職場環境が合わない

「慣れていない」という理由で辞めたいのであれば、少し様子をみてもいいでしょう。しかし、当てはまらないケースがあります。職場環境が合わないと感じた時です。

一昔前と比べると、現代は共働きの家庭が増え、保育園の新設数は急激な増加傾向にあります。急激に増えるということは、環境が完全には整っていない保育園も増えやすいということでもあります。

もちろん、子どもの命を預かる保育園は、定められた基準をクリアした上で開設されます。しかし、職場環境として成熟にはいたっていない場合も当然考えられるのです。例えば人間関係が形成されていないと、仕事上のコミュニケーションが取りづらかったり、職員が常にイライラしていて衝突が起きやすかったりします。保育士という仕事以前に、職場の居心地が悪いと1ヶ月でも辞めたいと思うのは、ごく当たり前のことですよね。

「ちょっとおかしい」が積み重なっている

ちょっとした違和感が続いてしまう場合も、いつの間にか大きなストレスが溜まってしまうもの。働き始めたばかりは、明確な判断がつかず小さな違和感が積み重なります。段々と大きくなり、ストレスで身動きが取れなくなり辞めたいと感じてしまうでしょう。

そんな時は、職場と関係のない第三者に相談するのも手です。同じ保育園の先輩だと、状況に慣れてしまっている場合があるからです。正しいか、否かではなく、まず第三者の客観的な立場でアドバイスを受けることで、今自分がどういった状況に置かれているかを判断しやすくなります。

もしも知り合いに保育士経験が長い方がいれば相談者として適任ですが、社会人経験のある家族なら十分参考になります。第三者も違和感を覚えるようなら、1ヶ月で辞める判断も正しいことがあると分かるでしょう。

保育士になって1ヶ月だけど辞めたい…と悩む人の声

新卒で主担任を任された

まだ保育士になって1ヶ月ですが、新卒で主担任を任されていてもうボロボロです。月案を出しては叱責され、周りの先輩に相談しても「私たちは臨時であなたは正社員だから仕事が多いのは当たり前」と言われ、頼ることもできません。一生懸命やっているつもりですが、空回りした結果、先生達から怒られてしまいます。園が何時に終わろうが必ず21時まで残業する毎日で、手当もありません。そして家に帰ってからも仕事をしています。

子どももだんだん可愛と思えなくなり、笑顔が減った自分に気づいて、すごく悲しいです。

同期の子は主担任でなく、楽しそうに働いて、自分だけ理不尽に感じてしまいます。1ヶ月で辞めるのは逃げなのでしょうか?

※参照元Yahoo知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12128895662

辞めると決まってからいじめのような日々

同じクラスの先生と意見が合わず、1ヶ月で退職しました。退職が決まってからの2週間、急に周りの反応は冷たくなり、今までは優しかった先生からも冷たくあしらわれるようになりました。ショックではありましたが、自分の責任だと仕方なく思っていました。

ですが退職の2日前、ついに身に覚えのない仕事のミスを自分のせいにされてしまいました。状況からみても確実に園長のミスでしたが、私の主張は認められず、一方的に謝らされました。また、辞めるのが決まってからの、私の職務態度が悪いということも指摘されましたが、そんな態度を取った覚えはありません。

他にも、私が作成した会議資料が未完成のものにすり替えられ、まるでいじめのような状態でした。

後にわかったのですが、この職務態度に対する事実無根の噂が原因で、周りから私への反応が冷たくなったようなのです。

もちろんすぐ辞めた私にも非があります。周りの態度が変わってからは、私も覇気をなくしてしまい、態度が悪く見えたのは自覚しています。結果的にかなり後味の悪い退職となってしまいました。

※参照元:発言小町(https://komachi.yomiuri.co.jp/t/2017/0511/803828.htm?p=0

保育士になって1ヶ月、もう辞めたいそう思った時の対処法

ここからは、保育士になって1ヶ月で、もう辞めたい…と思ってしまった時の対処法をいくつか紹介していきます。

1.まずは心と体のケア

前提として、悩みがある状態というのは心と体に大きな負担が掛かります。ましてや1ヶ月という短期間であれば、一気に負担がのしかかっているような状態です。最優先にするべきはあなた自身の心と体のケア。可能であれば2・3日、難しければ1日だけでも「何も考えない自分だけの時間」を作って休みましょう。

散歩や運動など、体を動かすのも有効な手です。自然と触れ合ったり、好きな映画をみたり、とにかく自分の好きな時間を過ごしましょう。気分をリフレッシュさせることで、忙しすぎて何も考えられなかった頭をスッキリさせられます。リラックスした状態になれば、ふと意外なアイディアや新たな解決策が思い浮かぶかもしれませんよ。

2.法人内異動を考える

退職を避けたい場合は、法人内異動という選択肢もあります。同じ法人が運営する他の保育園に異動できないか相談することで、問題解決に繋がるケースがあります。法人内異動であれば、改めて転職活動を行う必要もなく、雇用側の法人にも人材を失わずにすむメリットがあります。ご自身にとっても、転職するよりはるかに負担がないでしょう。

ただし、この方法は人事異動に該当するため、希望する正当な理由が必要です。決定権は法人にあるため、必ずしも受け入れられるわけではありません。異動する園によっては自宅からの距離が遠くなる場合もあります。また社会人の常識的なルールとしては、法人の人事担当や運営者に直談判するのではなく、まずは直属の上司にあたる園長や主任に相談するのが望ましいでしょう。相談しにくい気持ちは十分わかりますが、話してみると案外解決に繋がるケースもあります。園内で対策を考えてくれたり、コミュニケーションによって誤解が解けたりする場合もあるので、決断するのはそれからでも遅くはないのでしょう。

3.退職・転職の準備を進める

休養や法人内異動もできず、解決する手段がない場合は、退職・他の園へ転職する準備をはじめましょう。

繰り返しですが、1ヶ月で辞めるというのは、甘えからくるものだけではありません。自身で検討した上で、どうしてもつらいのであれば無理に我慢を続ける必要はないのです。我慢して自分を追い込んだとしても、子ども達にとって良い保育が提供できるわけではないからです。

退職する際は、勤め先の法人で定められたルールに沿って、誠実に対応しましょう。責任を持って業務の引き継ぎに対処できれば、自分の中でも気持ちよく区切りが付けられます。無用なトラブルは自身にとってもメリットがありません。可能な限りで構いませんので、円満退職を心がけてみてください。

辞めた後は、心と体を少し休ませる時間にするのもいいでしょう。落ち着いたころに、退職の理由を分析して自分が悪かったところ・できていなかったところなどを明確にすることが大切です。つらい経験を振り返って、今後の方向性や改善点を理解することは、より良いスタートに必ず繋がります。

その後また保育士として働きたいと思えたら、新たな保育園で再出発するのも素晴らしい選択です。

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