円満に辞められる「退職理由」

このページでは保育士が円満退職を叶えるために役立つ「退職理由」について、伝え方や内容の例を分かりやすく紹介します。

円満退職のポイントは退職理由の伝え方にある！

円満退職を目指すことで、無理な引き留めを防止できたり、退職日までの日々を穏やかに過ごせたりというメリットも生まれます。その上、同じエリア内で転職しようと考える人にとって、狭い業界内で悪い噂が立つリスクを減らすことは重要です。

もちろん、退職を決めた理由など事情によっては、円満退職でなく厳しい姿勢で保育園に対して意思を示すことも大切です。しかし、自己都合で退職を希望する場合、上司や同僚に配慮することは、円満退職を叶えるために重要なポイントといえるでしょう。

円満退職には退職の意思や理由の伝え方に注意する

例えば人手不足に悩んでいる保育園でいきなり辞めると伝えれば、残される同僚などの反感を買うことが避けられません。また、どうせ辞めるからと不誠実な態度で退職日まで過ごせば、新生活を応援したいという周囲の気持ちも消えてしまいます。

上司や同僚の顔色をうかがって、ズルズルと業務を続けることは一層のストレスとなりますが、退職の意思を伝える際は、ある程度の余裕を持って伝えたり、自分が抜けても問題ないように同僚への引き継ぎなどを適切に行ったりする配慮も大切です。

退職理由を上手に伝えるポイント

退職の意思は遅くとも一月前には伝える

法律上、退職の意思はいつ伝えても問題なく、退職の意思を伝えてから2週間後には仕事を辞められるとなっています。しかし、いきなりの退職表明は職場を混乱させ、色々なトラブルを生じさせます。

とはいえ、あまり早く伝えてしまうと、説得などで退職の意思が揺らいでしまうこともあるので、基本的には退職日の1ヶ月前や、年度末などの節目を目安として伝えるように心がけましょう。

退職理由で安易な嘘はNG

円満退職を目指して、嘘の退職理由を告げる人も少なくありませんが、嘘だとバレてしまえば印象は一気に悪くなります。

反面、保育園に配慮して必要以上に気をつかうこともNGです。

あくまでも冷静かつ誠実な態度で、理由を伝えられるように考慮しましょう。なお、自分に一切の非がない状況で退職する場合、はっきりと退職の意思を伝えた上で、自己都合でなく会社都合による退職を認めてもらうことも重要です。

退職意思は直属の上司へ最初に伝える

退職意思を最初に伝える相手は、必ず直属の上司にします。

下手に同僚や保護者へ先に伝えてしまうと、伝言ゲームとなって職場に混乱を生じさせる恐れが高まります。

退職の挨拶は別に行う

すでに退職意思を伝えていたとしても、最後に改めて挨拶をすることは、社会人として不評を買わないためのマナーです。また、可能であれば別れの挨拶は事前にシフトを確認して、できる限り全員へ口頭で伝えることもポイントです。

退職意思の具体的な伝え方

ネガティブな理由にポジティブな意思を重ねる

給料が安いとか仕事が辛いとか、ネガティブな理由をそのまま伝えては、保育園から説得されたり、悪印象を抱かれたりしやすくなります。そこで、例えば

「仕事でトラブルがあり、解決に努力したが難しかった。今後は新たな環境で一からがんばりたい」

というように、マイナス理由だけでなく、前向きな意思を重ねることで、相手に応援せざるを得ない状況を作ることも方法です。

相手が納得しやすい理由を告げる

保育士の仕事は大変なことが多く、保育園もそれを理解した上で、無理を押しつけていることがあります。そのため、

「自分なりに体調管理などの努力をしたが、どうしても限界が来てしまった。落ち着くまで仕事を気にせずゆっくりしたい」

というように、激務に起因した理由を挙げれば、スムーズに進むこともあります。

引き留められたらはっきりと断る

人手不足に悩む保育園では、何かと理由を付けて退職意思を撤回させようとしてくるかも知れません。しかし、そこで心が折れてしまえば、その後は余計にストレスが増大します。

「申し訳ありませんが、すでに辞めようと決めています」

とはっきり意思を伝える強さも時には必要です。

転職活動に役立つ！転職理由で好感をもってもらうポイントと具体例

かつての職場を悪く言うのでなく新しい職場の魅力を語る

転職のための退職の場合、転職先に気に入られることは大切ですが、かつての職場を否定するばかりでは人間性を疑われてしまいます。

「新しい環境で保育士としてさらに成長したい」

というように、どうして辞めたかよりも、どうして転職したいかを語るようにしましょう。

保育園が力を入れている取り組みに注目する

誰しもがんばりを認められれば嬉しいものです。

転職活動でも、転職先となる保育園がどのような点に力を入れているのか事前に確認しておき、

「この保育園のここが素敵だから転職したい」

というように、それを魅力に感じていると伝えることは好印象を得るコツです。

前向きな転職だとアピール

どのような職場であれ、不満やトラブルは少なからず存在します。そのため、単に辛い職場から逃げてきたと思われるのは信頼性を失う理由になります。

たとえ以前の職場に不満があったとしても、新しい職場でより良い成果を上げたいのだと、変化を前向きに考えているという意思を伝えることが大切です。

「以前の職場で養った能力を活かして、自分はここで働きたいです」

というように、逆境にあったからこそ成長できた部分があるとアピールすることも良いでしょう。