認定こども園は、就学前の子どもに対して教育・保育を提供する機能と、地域の育児に対する支援を行う機能の両方を持っています。認定こども園に転職した場合、どのような仕事内容ややりがいなどがあるのでしょうか。
認定こども園とは、平成18年にスタートした制度で、希望者が多く入園が難しい保育園と、定員に満たない施設もある幼稚園など幼児教育の不安の高まりを解消するために設置されたものです。
大きな特徴としては、教育と保育を一体化したということで、いままでの幼稚園は教育主体、保育園は保育主体などの区分けを一体化したことにあります。
また、「認定」とあるのは、内閣総理大臣、文部科学省、厚生労働大臣が定める基準をすべて満たすことが条件となります。管轄は幼稚園が文部科学省、幼稚園は厚生労働省となっていますが、認定こども園の場合には、内閣府が管轄となります。
認定こども園には、4つのタイプがありますので、以下にご紹介します。
それぞれの施設数ででは、幼保連携型4,409園、幼稚園型966園、保育所型720園、地方裁量型65園(2019年4月時点)となっています。
認定こども園と保育園の違いは、細かい法律的な違いや前述した管轄の違いがあります。そのほかにも、「認定区分」という違いがあります。 保育園の認定区分は、2号(子どもの年齢:満3歳~5歳 保育時間:保育標準時間が11時間、保育短時間が8時間)と3号(子どもの年齢:0歳~3歳 保育時間:保育標準時間が11時間、保育短時間が8時間)なのに対して、認定こども園では1号(子どもの年齢:満3歳~5歳 保育時間:4時間)も対象となっています。
そのほか、必要な資格も違ってきますので、後ほど詳しくご紹介します。
認定こども園の仕事内容は、対象の年齢、つまり認定区分によって大きく変わってきます。
3号区分である0歳から2際の場合では、オムツ替えやお昼寝、お散歩などがメインの活動となります。一方で3際以上のクラスでは、全体活動や小学校へ進学する準備も必要になってきます。
また、注意したいことは、帰宅時間のばらつきです。クラス内でも帰宅が遅い子、早い子がいます。保育園で働いていた経験があれば、慣れていると思いますが、幼稚園などから転職した人は戸惑うかもしれません。
このように帰宅時間にばらつきがあり、土曜保育などもあるので、基本的に勤務はシフト制となります。
認定こども園で必要な資格は、施設のタイプによってことなります。
幼保連携型では、保育士資格と幼稚園教諭免許を持った「保育教諭」だけが働けます。 幼稚園型と保育園型、地方裁量型では、3歳未満を担当する場合は保育士資格が必要ですが、3際以上は幼稚園教諭免許でも可能です。
認定こども園では、行事やイベントに力を入れている施設が多いです。地域との交流会や運動会など、保育園のときよりも多いかもしれません。
それはやりがいにも通じることですが、準備などに費やす時間は、やはり負担になります。また、保育園では多くの場合、保護者の方が働いている場合が多かったと思います。
一方で認定こども園では、保護者が働いているか専業主婦かなど、立場にかかわらず利用できますので、いままで接してこなかったような、難しい対応を迫られることもあるかもしれません。
ただ、これらのことをスキルアップの経験と捉えるか、デメリットと捉えるかは、考え方次第と言えます。
この記事をお読みになっている方の多くは、保育士資格をお持ちだと思います。ただ、認定こども園に転職する際は、幼稚園教諭免許も持っていたほうが有利となります。
そこで、特別経過措置というものがあります。この制度は、保育士資格と学位を持っていれば、下記の条件で免許が与えられるというものです。
というものです。
勤務経験は多くの方が該当すると思います。また、新たに8単位の受講ですが、時間にして、20日間程度通学すれば修得できます。費用も数万円程度です。
この制度は、2021年11月現在、2025年に終了する予定ですので、早めの対応を検討しましょう。
関連ページ
引用元HP:株式会社メディフェア公式HP(http://medifare.jp/)
メディフェアは、長く働きづらいと思われている保育士の過酷な就業環境を改善するべく、さまざまな面を見直すことで待遇を良くし、保育士の皆さんが楽しく働くことのできる環境を目指しています。